Aug 3, 2010

Utsunomiya

宇都宮市に合宿にきています。
あまり関係のない専攻にアウェーな感じでもぐりこんで、社会科でやる地域教材開発みたいなことをやっています。ほんとに私の専門とはちょっと違うんだけど、どうしても社会調査法とか単元開発とかやってみたかったので、仲間に入れてもらいました。

で、アウェーなのもあって気楽なもんで、楽しくやって終わればいいやと思ってたのですが、今日、先生とフラリと入った地域の小さな民俗資料館で思いっきり私のツボにはまる貴重な資料との思いがけない出会いをして、ガツンと胸にくる体験でした。
こんなお宝が、北関東の片隅(Oops失礼)の小さな資料館に眠っているなんて・・・
これ、『綴り方教室』レベルの資料ですよ。私の大好きな岩波書店かNHK様、ぜひフィーチャーしてください!!
『綴り方教室』『ああ野麦峠』『きけ、わだつみの声』みたいに、ずーーーっと絶版にしてはいけないタイプの資料ですよ。
1983年に日本経済評論社から現代語訳したものが出ているのですが、もう絶版。私はどうしてもほしくて、マーケットプレイスで即注文しました。

資料館の片隅で、内容についてのビデオが流れていて、内容が大体わかるようになっているのですが、素朴でユーモアあふれる絵、明治時代の百姓の、貧しく厳しいながらも生き生きとした暮らし、あふれる情緒、みずみずしい感性に胸がいっぱいになりました。
これ絶対再販すべき。教科書にのせるべき。
すばらしい。
アマゾンから届いたらまたUPします。

先生と一緒だったのもあって、館長とこの作品についてゆっくりお話も聞けたのですが、話をしている途中、作者のお孫さんというおじいさんがフラリと入ってこられてびっくり。
先生(社会科の先生をそだてる先生)は、あとで「どんな土地にも歴史がある・・・」とつぶやいていました。人に歴史あり、というか、地域に歴史あり・・・。

早く届かないかなー。こういう、昔の、「人に読ませる」ことを意識していない自由な作風の素朴な作品が大好きだ。きけ、わだつみの声だって、まさかこんなに大勢の人に読まれると思って書いていないからこそのリアリティがあってそこがいい。枕草子に私があまり魅かれない理由はそこだ。


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