Nov 3, 2010

Peace in mind

心に平和の砦を築く



桐生の小学生のいじめ自殺は、お母さんが外国人だったことが原因のひとつのようで、これ、お母さんにしたらたまらないだろうなあ。そのまたお母さんも。もちろんお父さんもだけど…

この事件が、同じ群馬でも大泉でもなく太田でもなく微妙に離れた桐生で起きたことが私には興味深い。
大泉や太田は外国につながる子どもが多く、そういう地域でこそ、こういうことが起きそうに一瞬おもえるが、外国につながる子どもが多い地域では、外国人どうしの仲間ができたり、地域や学校で共生に関していろいろ取り組まれてたりするんだろう。(桐生の外国人人口や地域の取り組みとかなにも調べないでただの個人的なイメージだけど、少なくとも比率的には太田大泉よりは外国につながる子どもの割合は低いとおもう)

きのう授業で、外国人児童の多い大久保の小学校のビデオをみた。数年前のものだったけど、すでに学校と地域の努力と協力はものすごくて、まさに、「あの手この手!」ってかんじで頑張っていた。そして成果もでていた。
やっぱり、対象となる人数が多ければ周りも動かざるをえない状況になりやすい。

外国人児童の不就学問題もさ、ご存知のとおり、日本人だと子どもに義務教育を受けさせるのは義務だけど外国人にはそれは義務ではない。小学校を「退学」してもいいわけです。
日本が本気で多言語政策してさ、外国人の子どもに母語での義務教育を保障するとか、できればそりゃいいでしょうけど、それをやるには、まだ数が少なすぎるんです(母語が日本語じゃない人の数が)。

私が国際理解教育の、「違いを認め合って生きていこう」みたいなところのなにが好きかって、これが結局、平和につながるから。人が望むことって、なんていうか、なんにせよ、そもそも平和でないとなにもできないじゃないですか。なんでも平和が前提だもん。

このあいだも書いたユネスコの人も、


「我々は自分と異なる文化に対する関心を高める必要がある。すべての文化は公平に尊重され、差別されてはならなく、異文化間の紛争を和解に導くスキルをみにつけなければならない」

っていってて、ここでいう異文化って、外国人とは限らないとおもう。日本人同士にだって異文化な人はいる。何度もいうようだけど私だって日本人の友人から「外人枠」にいれられているし(笑)
言語はソフトウェアのように積み重ねていけるけど、文化はその人固有の配合でただひとつのものなのだ。
異文化教育って、つまりは相互理解のこころを育てることにつながるから、いいんだと思うの。

学校で「人類の営み」「人類の叡智」要するに「人間」を学ぶ。教育の究極の目的は、他人を理解して尊重できる子を育てること。これが達成できなければ、ほかに何をできるようになったってそれが何の意味があるだろう。

ところで、きょうは在日外国人の授業で中国残留孤児のことがでてきたのだが、当時、まあ、ぶっちゃけ自分生まれてて、でもまだちいさくて、ニュースで、孤児だといって写っている人が、おばさんで、「孤児って、子どもじゃないんだ!?」と違和感を感じたことのみ覚えている。
まだ何も読んでもないんであれだけど、中国残留孤児に日本人らしいマインドが見えるというか、私の勝手なイメージで、日本人と韓国人は鮭型。ルーツのあるところへ戻る。中国人は華僑に代表されるようにタンポポ型。種が落ちたところで根をはる。
で、諸事情で里へ戻れなかった鮭が、その場所で比較的同化して生きようとするのに対し、タンポポは、どこにいても咲くのはタンポポの花。
という気がするのだがどうだろう。
まあ、人それぞれだしこんなザックリ分けちゃいけないけどさ。

鮭とタンポポの話(というか残留孤児の話)を授業後恒例の飲み会で地元の高校教員に話したところ、おめーあほか!!在日朝鮮人が日本でどんだけ差別されたとおもってんだ!国にかえりたいってゆうか日本からでていきたかったんだよ!!
出身どこ?あんまり在日の人まわりにいなかったの?(いなかったです)
オレは@@@の@@@だったからうんぬん…婆ちゃんがかんぬん…

中略)まったくよー、こくさいきょういくとかいうなら在日のことしっかり勉強しろよ!!

とありがたいお言葉を…

そういえば、なんか私、愛国心強いくせにほんと外ばかり向いてて、在日朝鮮人というよりはアメリカの先住民のことのほうが興味もあったし実際に会ったこともあったから実感もあった。

なんか、南北戦争とか奴隷制度とかを日本でやる(学校でならう)のと、日本が参加してた戦争のことを日本で日本人から教わるのはどうしたって違うよな。後者は当事者だから、公平に伝えるのはどうしたって難しいだろう。それでまず敷居高いんだよな。日本の歴史、やるの…
でもまあ、そうもいってられないし、そんなときは、こまったときの岩波様だな。岩波新書とジュニア新書でも読んでみよ。

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